うつ病に関する体験談

優秀な友人がプレッシャーに負けて退職

2016/03/07更新

30代男性、当時20代

 

周囲に期待されていた有名大卒の友人

 東京の某有名私立大学を卒業した友人は、とある有名企業に幹部候補として就職しました。まずは営業からのスタートでした。有名大卒という経歴から分かるように、彼は昔から勉強が出来る非常に優秀な生徒でした。当然、親や兄弟も彼に対する期待は昔からとても大きかったのです。しかし、反面その昔からのプレッシャー故なのか、彼は人一倍生真面目で自分を責めてしまう傾向にありました。そういった性格も相まって、就職先で上手くいかなかったことが彼をうつ病に変えていったのです。
 参考=>うつ病のきっかけ

 

プレッシャーに負け、自殺願望、退職

 特に人一倍気を使ってしまう彼にとっては、営業職は耐えられないほど大変だったようなのです。そして、結果が出ないと周りから少し言われるだけでも、自分は落ちこぼれなんだと考えるようになりました。今までの人生が上手く行き過ぎていて、既にきっとそういう思考になっていたんだろうと思います。うつ病になってしまった彼は、常に死んでしまいたいと考えるようになっていきました。もちろん周りのご家族や友人はそれを引き留めますが、彼は会社を辞めることが人生の終わりだと思っていたのです。そして不安で眠れない夜からか、夜中にリストカットをしたり睡眠薬を多用するようになったのです。このままではいけないと判断した周りは、医者へ行くことと会社を辞めるように促したのです。
 参考=>自殺を予防する-うつ病の人への接し方

 

薬の副作用がありながらも順調に回復

 仕事をやめて営業の仕事から解放された彼は、とりあえず駅前にある大学病院へ行くことにしました。選んだ理由としては、地元では大変有名な病院だからです。もちろん医師の診断はうつ病でした。それから1年ほど通院を続けました。その間、薬の投与によって発作を抑えていました。薬の治療では副作用もありました。虚ろになってしまうことが何度もありました。病院まではバスで通っていたのですが、時折降りる場所を間違えたりもしたようです。
 病院に着けば、先生とマンツーマンでカウンセリングを受ける、を繰り返していました。そして1年が経ったその頃には一人で外出も出来るようになっていて、薬さえ飲んでいれば普通に生活できる程度にまで回復していました。
 参考=>抗うつ薬-うつ病の治療

 

プレッシャーの少ない仕事を始めた

 その後は、周りや本人の意志から新しい職に就くことを決めたのです。当然次は営業ではない、もっと気軽に通えるような工場の仕事でした。薬を飲みながらなので、聞き逃したりすることも多くて多少は迷惑がかかってしまいます。しかし、職場の仲間達にも支えられて彼なりに元気で働いています。私は彼とこの段階で仲良くなったのですが、出来るだけ力になってあげたいと考えています。そして彼に起こっていることは、同じ人間ですし私自身にもいつ襲ってくるのかは分かりません。彼から学ぶことは非常に多く、自身も思い込む癖があるので本当に気をつけたいと思っています。
 参考=>うつ病の方の仕事探し

 

 

 

 

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