急激な勤務体制の変化により、うつ病になった
2016/03/13更新
30代女性、当時20代
新しい勤務体制に慣れず、異変を感じるようになった
鬱になったのは、新卒で入社した会社で働き始めて1年ほど経ち、やっと仕事にも慣れ生活も落ち着いてきた頃の事です。きっかけは、他の店舗でトラブルが起き、そのヘルプのためにそちらにも日替わりで配属されるようになってしまったことです。
新しい仕事を一から覚える生活が始まり、元々いた店舗での仕事との切り替えがうまくいかなかったり、勤務体制のリズムの違いになかなか体が着いていかず、次第にストレスを感じるようになりました。
最初は3ヶ月程で通常の業務に戻れると聞いていたのですが、戻れるどころか更にきつい仕事を要求されるようになり、そんな生活が続く中で少しずつ頭が回らなくなり、単純なミスが増え、体調にも異変を感じるようになっていきました。
参考=>うつ病のきっかけ
人間関係により症状が悪化
鬱の症状が悪化した原因は、そのトラブル処理のため回された職場の人たちから、面と向かってキツイ言葉を受けたり、仲間外れにされるようになったことです。
それをきっかけに、ストレスでご飯が喉を通らなくなり、夜は眠れず目眩がし、不安で手が震えたりするようになりました。
しかし、当時はそうした症状の原因を自分では、疲れのせいだと思っていました。疲れが溜まりすぎて、人とうまくいかなかったり、体調が優れないのだと。今にして思えば、明らかに鬱の症状が出ていたのだとわかるのですが、当時はなぜかそう思うことができませんでした。
そうして無理を続けた結果、とうとう出勤前の職場の駐車場で過呼吸を起こし、病院に運ばれることになりました。
参考=>うつ病の症状
うつ病と診断され仕事をやめることにした
連れて行かれたのは近くの脳神経外科で、ひとまず症状が落ち着くまでそこで体を休めることになりました。
過呼吸が落ち着いた後、元々頭痛持ちだったのもあり、念のため脳波やCTを撮ってもらいました。しかし、特に異常は認められませんでした。とりあえず大きな病気では無かったことにホッとしましたが、それで不調が改善したわけではありません。
それからまた日を改めて精神科を受診し、検査や問診を受けた結果、鬱病だという診断を受けました。はっきり言ってこの診断はかなりのショックでした。まさか自分が精神を病んでしまうなんて思ってもみなかったのです。
医師からはとりあえずの治療法としてデパスとパキシルという薬を処方するという話がありました。しかし、こうした抗鬱薬は一度飲み始めたら自己判断でやめたり減らすことはできないとの話も聞き、服用をためらいました。
色々考えた結果、ストレスの原因が明らかに仕事にあることがわかっていたことと、プロポーズを受け結婚を控えた状態であったことから、薬の服用は行わずに、仕事を辞めて心と体を休めることで、ゆっくり治療をしていくことにしました。
仕事を辞めてからも、自分を責めたりひどく落ち込んだり、浮き沈みが激しく辛い日々が続きました。過呼吸も時たま出ることがありましたし、不眠もなかなか良くならなかったので、抗鬱剤は飲みませんでしたが、眠剤を処方してもらうことはありました。
しかし、比較的症状が軽いうちにストレスを取り除けたことや、生活の変化が良い効果をもたらしてくれたのか、徐々に元気になっていくことができました。
参考=>うつ病を診察してもらう病院や相談窓口
子どもにも恵まれ穏やかな生活を心がけている
鬱病の診断を受けて仕事を辞めてから、8年が経ちました。その間結婚し子供にも恵まれ、今は普通に平和な毎日を送れています。
あの時自分がどういう状態だったか、今振り返ると冷静に判断できるのですが、当時は本当に自分では理解することができませんでした。
しかしその時私には、客観的に私を見て助言してくれる人や、仕事を辞めていいんだよと言ってストレスから解放してくれる人がいたので、何とか薬に頼らず病気から抜け出すことができたのだと思います。
私のように仕事が鬱の原因になっているからと言って、辞めることができる人は多くないかもしれませんが、体と心を壊して潰れてしまうくらいなら逃げてみるのも勇気だと思います。
これからは、自分の心に耳を傾け、何事も悪化する前に対処していけたらと思います。
参考=>うつ病の予防
急激な勤務体制の変化により、うつ病になった関連ページ
- うつ病の体験談「優秀な友人がプレッシャーに負けて退職」
- 東京の某有名私立大学を卒業した友人。しかし、彼は人一倍生真面目で自分を責めてしまう傾向にありました。そういった性格も相まって、就職先で上手くいかなかったことが彼をうつ病に変えていったのです。
- 人付き合いが苦手でうつ病に
- 人付き合いが苦手で、会社の上司や仕事現場で出会う人たちとの人間関係を上手く築くことができず、どんどん精神的に落ち込んでいきました。
- 職場のイジメが原因でうつ病になった
- 私が仕事である一定の成果を上げ、それを課長から褒められた直後、同じ職場に居た先輩社員からのイジメが始まりました。私はたいへん気が小さく、マトモに言い返すことも出来ず、段々とおかしくなっていきました。
- うつ病の体験談「再発しないよう精一杯サポートしていきます」
- 彼女がうつ病になったきっかけは、失恋だったと思います。彼女は大学時代から長年付き合ってきた彼と結婚したかったのだと思います。しかし彼には結婚の意思がなくずるずると付き合いを続けていました。これがストレスとなり爆発してうつ病へと発展したようです。
- うつ病の体験談「国家試験にチャレンジ中にうつの症状が現れた」
- 私がうつ病になったのはそれまで働いていた会社を辞め、国家試験を受けて再起を図ろうとしていた時の事でした。
- うつ病の体験談「自分で治そうとしたが上手くいかなかった」
- いつも他人に責められるので精神的に追い詰められていきました。
- まさか自分がうつ病になるとは思わなかった
- 私が以前うつ病になった経験をお話します。実は、うつ病に何故なったのか特に自分では理由が分かりませんでした。
- うつ病の体験談「実家に帰り、頑張り過ぎない生活を送ってます」
- 大きな組織改革があり、私は部署の中でも営業リーダーとして後輩の指導や得意先の管理業務などを任されるようになりました。それと同時に、部下の退職や上司の異動があり、私の業務量が大幅に増えてしまいました。
- うつ病の体験談「ぼんやりして事故に遭うことも多かった」
- 静かな環境でコツコツと作業する仕事が自分にとても向いていると思い、毎日一生懸命仕事に励んでいました。しかし社員数が普段の仕事をギリギリで回せる人数だったので、仕事の多い時は残業が多くなり、深夜の0時を周ったり家に持ち帰って仕事をしたりすることもありました