産後うつの症状・原因
2014/11/16更新
産後うつの症状
産後うつとは、出産後になるうつ状態のことです。産後うつになる人は意外と多く、最近の調査では5人に1人の割合で産後うつになるという結果が出ています。
主な症状は、特に理由がないのにゆううつになる、突然泣き出す、食欲不振、不眠、下痢や便秘、脱毛、体がだるくなる、赤ちゃんの泣き声にイライラするようになる、自分の存在意義について考え出す、などです。
症状の種類や強さには個人差がありますが、最悪の場合は自殺をしようとしたり、赤ちゃんに危害を加えたりすることもあります。症状が出始めるのは出産後4週間後くらいからが多く、症状は3~12カ月ほど続きます。発症期間も個人差があり、人によって12カ月以上症状が続くこともあります。
産後うつの原因
産後うつの主な原因は、一般的には出産によりエストロゲンやプロゲステンなどの女性ホルモンが変化するためと考えられていますが、はっきりとした原因はまだ解明されていません。
また、出産によって環境が変化し、それが心身にストレスを与えているのが原因とも考えられています。性格的には、まじめ、責任感が強い、完璧主義の人は産後うつになりやすい傾向があります。
こういう性格の人は、一人で全て抱え込んだり、自分を追い詰めたりすることが多いので、周囲のサポートが大切になります。特に夫の役割は大きく、出来る範囲で育児に協力したり、妻の話を聞くだけでも、症状が改善されることが多くあります。赤ちゃんと二人だけの時間が長いと産後うつになりやすいので、出来るだけ夫婦でコミュニケーションを取ることが大切です。
産後うつの治療・対策
女性の方が妊娠中の時にその妊娠が原因でのマタニティーブルーと言われるものにかかってしまうことがあります。不安や悩みなどを抱えての妊娠で出産した後もそれが残ってしまうケースもあります。これが産後うつ病といわれるものです。
いわゆる精神的なものから起こるもので、出産後数日で治るというのが普通でありますが、妊娠中に重い悩みなどを抱えている方はそのまま残ってしまう場合もあります。それを治療するにあたっていくつかの方法があります。
1つは、カウセリングです。周囲の方のアドバイスや相談などで自分の精神を取り戻す方法であります。これは周囲の方だけではなく相手の旦那さんや親族の方の協力も必要にとなります。
それでも治らない場合は、精神科や心療内科での治療が必要となります。ここでは、プロのカウセリングでの治療方法や投薬などの治療になります。いわゆる一般的なうつ病患者と同じ方法での治療となります。
治療は個人差によって治る時間は様々であります。薬で完全に治るわけではありません。家族や親族などによる気配りが大切です。
産後うつ病にならない為に、妊娠中は不安や焦りなどを抱えないことが大切です。そのためには色々な方と話をしたりして自分の不安を解消させるのが一番です。
また、家族や親族の方はできるだけ本人の同じ立場になって協力しましょう。本人だけで悩みを抱えさせないように、何でも話せる環境を作りましょう。
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