仕事のストレスの要因
2015/10/27更新
仕事のストレス要因になり得るものを紹介します。
あなたの職場は同じような状況でないかチェックしてみましょう。
作業内容や方法に関すること
作業内容や方法がストレスに繋がることもあります。具体的には次のようなものです。
- 仕事の負荷が大きすぎたり、少なすぎたりする。
- 長時間労働が常であり、満足な休憩時間も与えられていない。
- 仕事の役割や責務、責任がはっきりしていない。
- 個人の技術や技能、知識を仕事に活かせない。
- 繰り返し作業や単純作業ばかりである。
- 自由に仕事を進められない。裁量権がない。
組織に関すること
組織のあり方がストレスに繋がることもあります。具体的には次のようなものです。
- 上司や同僚からの支援がない。めだった交流もない。
- 意思決定の場に参加する機会がない。一方的にルールが決まる。
- 昇進に関する情報がない。
- 仕事に必要な知識や技術を獲得するための情報がない。
職場の物理的環境に関すること
職場の物理的環境がストレスに繋がることもあります。具体的には次のようなものがあります。
- 重金属や有機溶剤など、有害化学物質への暴露。
- 換気の悪さ、暗い照明、騒音。長時間に渡る暑さや寒さ。
- 作業レイアウトの悪さ。
メンタルヘルスアクションチェックリスト
上記のような要因でうつ病などのメンタルヘルスにならないように、「メンタルヘルスアクションチェックリスト」というものが存在します。
これは職場環境改善のためのヒント集として利用するものです。領域ごとに概要を紹介します。
A.作業計画の参加と情報の共有
1.作業の日程作成に参加する手順を定める。作業者も参加して、上層部だけで決まらないようにします。
2.少人数単位の最良範囲を増やす。作業の進め方について、個人や少人数単位で決定できるようにします。
3.個人あたりの過大な作業量があれば見直す。
4.各自の分担作業を達成感あるものにする。作業範囲の拡大や多能化により個人の技術をいかせるようにします。
5.必要な情報が全員に正しく伝わるようにする。朝の短時間のミーティングなどで情報交換の場を設けます。
B.勤務時間と作業編成
6.労働時間の目標値を定め残業の恒常化をなくす。週や月ごとに目標値を設けたり、ノー残業デーを設けたりします。「残業が当たり前」の風土を無くします。
7.繁盛期やピーク時の作業方法を改善する。時期に合わせて人員を調整します。
8.休日・休暇が十分取れるようにする。
9.勤務体制、交代制を改善する。深夜・早朝勤務、不規則勤務を見直します。
10.個人の生活条件に合わせて勤務調整ができるようにする。
C.円滑な作業手順
11.物品と資材の取り扱い方法を改善する。取り出しやすい保管場所を設けたり、台車を利用したりします。
12.個人ごとの作業場所を仕事しやすくする。作業場のレイアウトを改善したり、机や椅子の高さを調整して姿勢を改善したりします。
13.作業の指示や表示内容をわかりやすくする。指示書を見やすくしたり、標識を活用したりします。
14.反復・過密・単調作業を改善する。
15.作業ミス防止策を多面に講じる。マニュアルを作成したり、安全装置を設けたりします。
D.作業場環境
16.温熱環境や音環境、視環境を快適化する。冷暖房設備や空調、照明などを整えます。
17.有害環境源を隔離する。粉塵や有害化学物質を隔離したり防護策を講じたりします。
18.職場の受動喫煙を防止する。
19.衛生設備と休養設備を改善する。衛生的なトイレ、更衣室を確保したり、くつろげる休憩場所や食事場所を設けたりします。
20.緊急時対応の手順を改善する。避難通路を確保したり、対応策の手順や分担を決めたりします。必要な訓練も行います。
E.職場内の相互支援
21.上司に相談しやすい環境を整備する。相談しやすいようにレイアウトを工夫したり、サブリーダーを設けたりします。
22.同僚に相談でき、コミュニケーションがとりやすい環境を整備する。作業グループで定期的な話し合いの場を設けたり、メーリングリストを活用したりします。
23.チームワークづくりを進める。懇親の場を設けたり、研修の場を設けたりします。
24.仕事に対する適切な評価を受け取ることができる。
25.職場間の相互支援を推進する。
F.安心できる職場のしくみ
26.個人の健康や職場内の健康問題について相談できる窓口を設置する。メンタルヘルスの相談窓口を設けたり、気兼ねなく相談できる体制を築いたりします。
27.セルフケアについて学ぶ機会を設ける。保健指導や研修の機会を設けます。
28.組織や仕事の急激な変化にあらかじめ対処する。将来計画や見通しについて普段から周知します。
29.昇進・昇格、資格取得の機会を明確にし、チャンスを公平に確保します。
30.緊急の心のケア。緊急な事故に備え、責任者や産業保健スタッフなどとの連絡体制を整えます。
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