うつ病の診断、症状、原因、治療

心身症

 心身症とはストレスなどが原因で身体的な病気が現れるものです。
 胃潰瘍、糖尿病、偏頭痛、じんましん、頚部痛、肩こりといった様々な部位に様々な身体症状が現れます。
 憂うつになったり、イライラしたりするといった精神症状も現れますが、それほど重くないので、原因であるストレスに気づかないことがよくあります。

 

 

心身症が現れる仕組み

 ストレッサー(ストレス要因)に直面したことによって、さまざまな心身症を発症します。その起こり方を、内分泌系、自律神経系、免疫系に分けて紹介します。
 ただし、同様のストレッサーに直面した人がすべて同じ反応を示すわけではなく、反応の有無や程度には個人差があります。

 

内分泌系の乱れによる糖尿病や心筋梗塞・脳卒中などの起こり方

 ストレッサーに直面すると、内分泌系の中枢である視床下部の神経細胞が活性化され、脳下垂体、副腎皮質系を刺激するホルモン類が生成されます。
 これらのホルモン類は糖の産生を促進したり、胃酸分泌促進免疫能を抑制したりします。そのため、糖尿病や胃潰瘍、十二指腸潰瘍にかかりやすくなります。
 また、生成されたホルモンにはアドレナリンも含まれます。アドレナリンの分泌は、血圧や心拍数を増加させたり、血液凝固を促進させます。そのため、高血圧や不整脈、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことがあります。

 

自律神経系の乱れによる胃潰瘍や過敏性腸症候群などの起こり方

 自律神経系は交感神経系と副交感神経系で成り立っています。ストレッサーに直面すると、交感神経系が優位になり、アドレナリンが放出されます。すると、上述したとおり、高血圧や不整脈を招くことになります。
 一方、交感神経系が優位になれば、副交感神経は抑えられることになります。副交感神経系は睡眠や食後などの休息時に優位になります。副交感神経には、消化器官の調整をする役割があります。そのため、副交感神経系が抑えられることで、胃潰瘍や下痢、腹痛などの過敏性腸症候群につながります。

 

免疫系の乱れによる気管支喘息、感冒や気管支炎などの起こり方

 免疫系は病気を抑える働きがあります。ストレッサーに直面すると、分泌されたホルモンの一部が、免疫機能を担うリンパ球やナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きを抑えてしまい、このため癌の成長を促進させてしまうこともあります。癌だけでなく、感冒(かぜやインフルエンザなど)、ヘルペス、気管支喘息や気管支炎、慢性扁桃腺なども免疫機能の乱れによりかかりやすくなります。

主な心身症

 主な心身症を紹介します。

 

過敏性腸症候群

 癌やポリープなどの病変がないのに、腹痛を伴う下痢や便秘などの症状が現れます。症状は3つのタイプに分かれます。下痢型は緊張する場面で下痢を起こします。大腸全体が微細にけいれんしている状態です。便秘型は肛門近くの大腸が収縮し、便が出づらい状態です。不安定型は下痢型と便秘型が交互に現れるタイプです。

 

緊張型頭痛

 頭が締め付けられるようにジワジワと痛むタイプの頭痛です。日常生活に大きな影響を与えるものではありませんが、他の疾患の可能性を除外するために、医師によるしっかりとした診断が必要です。
 対処としては入浴や軽い運動が有効で、これは他の頭痛にはない対処法です。=>頭痛の症状、原因、対処、予防、治療
 痛みに対するイメージを修正する認知療法が有効なことがあります。

 

摂食障害

 摂食障害も心身症のひとつです。太ることに対する恐怖(肥満恐怖)が特徴的な疾患で、大きく神経性食欲不振症と神経性大食症にわかれます。神経系食欲不振症では、肥満恐怖強く、痩せていても太っていると思い込みます。食事をしなかったり、少ししかとらなかったりします。それでいて活動性は高く、ガリガリに痩せているのに仕事に熱心でいたりします。神経性大食症では大量に食べてそのあとに吐いたり、下剤を乱用したりして、体重増加を防ごうとします。そのため、体重は正常範囲であることが多いです。吐いたあとに、自己嫌悪に陥ったり、リストカットをしてしまうケースもあります。

心身症は様々な部位に現れる

 心身症は様々な部位に現れます。主な心身症を現れる部位ごとに紹介します。

 

  • 頭…頭痛、自立神経失調症
  • 髪…円形脱毛症
  • 目…眼精疲労
  • 口…口内炎
  • 耳…耳鳴り、メニエール病
  • 肺…気管支喘息
  • 心臓…狭心症、不整脈
  • 循環器…高血圧、低血圧
  • 肝臓…慢性肝炎
  • 筋肉、関節…腰痛、肩こり、関節リウマチ
  • 皮膚…アトピー性皮膚炎、湿疹、じんましん
  • 消化器…胃潰瘍、十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群
  • 内分泌系…糖尿病
  • 膀胱…頻尿、過活動膀胱
  • 生殖器…月経不順、インポテンツ

 

 ただし、上記の症状が現れても、必ずしも心身症というわけではありません。ストレスに起因しなくても上記の症状は現れます。

 

 

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