うつ病の診断、症状、対策

仕事で起こりやすいうつ病の症状

 仕事のストレスでうつ病になってしまう人はとても多いです。

 

 うつ病は強い不安や悩み、ストレスが原因となり発症します。そして、いくつかの大規模調査により、仕事が強い不安や悩み、ストレスをもたらしていることが明らかになっています。=>仕事によるうつ病とその背景にあるデータ

 

 業務能率の低下、勤務状況の悪化、人間関係の変化がみられたら、うつ病のサインです。=>うつ病のサインは仕事ぶりの変化にみられる

 

 仕事ではさまざまなことが起こるので、どんな人でもうつ病になってしまう可能性があるといえます。

 

仕事でのうつ病の誘因

 主に次のような状況や出来事がうつ病の誘因になることがあります。

  • 転勤や転職
  • 左遷や出向
  • 単身赴任
  • 職場の人間関係の変化
  • 職場でのいじめ
  • リストラまたはリストラへの不安
  • 思いがけない栄転や昇進
  • 職場の方針の変化
  • 低い評価
  • パワハラ、セクハラ
  • 仕事の失敗
  • プロジェクトの進行不能
  • 大きなプロジェクトの終了
  • 昇進試験の失敗
  • 厳しい研修
  • 定年

 悪いことだけでなく、昇進などの良いこともうつ病の誘因になりえます。
 また、労働者の世代によって、うつ病の要因も違ってきます。=>世代別の仕事によるうつ病の要因

 

仕事で起こりやすいうつ病の症候群

 仕事で起こりやすいうつ病は、その特徴的な誘因や症状により、○○症候群としてまとめられていることがあります。
 それぞれの症候群の症状と対策を紹介してあります。自分にあてはまるものはないかチェックしてみましょう。

 

 

仕事で起こりやすいうつ病の症状記事一覧

ブルーマンデー症候群-うつ病の症状と対策

症状月曜の午前中は仕事のミスが多い誰でも休日明けの月曜日は職場に行くのが億劫になるものです。統計でも次のようなデータが出ています。会社を休みたくなる曜日は圧倒的に月曜日が多い。仕事にミスがは月曜の午前中に最も発生する。実際病院でも、月曜日になると、やる気や集中力がない、体調が悪くなるということを耳に...

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休日恐怖症-うつ病の症状と対策

症状休日に家にいると不安でたまらない休日はゆっくりと休みたいと思うのがふつうの人の感覚だと思います。しかし、仕事中毒いわゆるワーカホリックと呼ばれる人たちの中には、休日でも出勤しないと不安になるという人が多いのです。休日になると次のような症状が現れます。家にいてもすることがなく、会社に残してきた仕事...

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出社拒否症-うつ病の症状と対策

症状出社拒否症とは、ある日を境に会社にいけなくなる症状です。「行かなくては」と思って出社しようとしても、頭痛や耳鳴りなど、身体に異変が起こり、どうしても行けなくなります。原因はさまざまありますが、主なところでは次のようなものがあります。転勤や配置転換が原因事務職の人が営業職に移されたり、技術専門の人...

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いじめられ症候群-うつ病の症状と対策

症状いじめられ症候群とは、部下たちから無視され、孤独感に苛まれる状態を指します。いじめられる要因は様々ですが、主につぎのようなものがあげられます。部下に残業や休日出勤を強制する。部下に毅然とした態度がとれずに、甘く見られる。このような要因によって”いじめ”られると、不眠や出社拒否などの症状が現れ、う...

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燃えつき症候群-うつ病の症状と対策

症状 仕事で全力を使い果たしたにも関わらず、自分の頑張りを正当に評価されないと、大きな疲労感や徒労感だけが残ります。強い責任感と緊張感を持ったまま、長期間職務にあたってきたことで心のエネルギーが燃え尽きてしまったのです。こういった症状は燃えつき症候群と呼ばれています。 仕事に嫌悪感を抱いて、人に対す...

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リストラうつ病-うつ病の症状と対策

症状サラリーマンにとって最もショックが大きのはリストラでしょう。不況からくる会社のいやがらせにより、その人をリストラさせようと追い込むのです。その人は、朝に吐き気や頭痛などを感じるようになり、うつ症状が持続し、うつ病(リストラうつ病)へと発展してしまいます。リストラうつ病になりやすい人の特徴30~4...

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微笑みうつ病-うつ病の症状と対策

症状 微笑みうつ病とは、ストレスが原因でつくり笑いを続けるようになる軽症うつ病です。 仕事でのつまづきがきっかけになることが多いです。不安に苛まれ、集中できなくなり、成績も下がります。ところが、顔はやけに明るく、いつもニコニコしているのです。仕事の不出来を隠すように、やたらと作り笑いをしたり、明るく...

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錆びつき症候群-うつ病の症状と対策

症状 錆びつき症候群とは、自分の実力を思うように発揮できず、やる気が失われていくタイプの軽症うつ病です。 錆びつき症候群は30代~40代の患者が多いことが特徴です。本来なら能力を発揮して社会に貢献していく世代です。 錆びつき症候群の要因には次のようなものがあります。8個以上あてはまるようなら要注意で...

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帰宅拒否症-うつ病の症状と対策

症状 帰宅拒否症とは、やすらぎの場であるはずの家に居場所がなく、次第に帰宅するのを拒否するようになる病です。帰れなくなった人は、毎日カプセルホテルに泊まっていたという例もあります。 帰宅拒否症は日本特有のものといわれています。日本は職場中心の共同生活体系となっていて、家庭は”寝る場所”のような認識で...

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仕事によるうつ病とその背景にあるデータ

 仕事における強い不安や悩み、ストレスを抱える人はとても多く、それがうつ病につながることもあります。そのデータを紹介します。仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある2007年データ 厚生労働省の労働者健康状況調査(2007年)によると、「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがあ...

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仕事のうつ病対策に関する企業側のデータ

 うつ病などのメンタルヘルス問題が浮き彫りになるなか、企業や事業所も対策に取り組んでいます。そのデータを紹介します。 2010年に独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施した「職場におけるメンタルヘルスケア対策に関する調査」を紹介します。心の健康問題を有する労働者がみられる事業所:56.7%実際に過...

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職業性ストレスモデル-仕事がうつ病につながるまで

 仕事上のストレスがうつ病などの病気に進展していくまでのモデルを職業性ストレスモデルといいます。多くのモデルが提唱されていますが、最も包括的であるNIOSHの職業性ストレスモデルを紹介します。 職場のストレッサーは急性のストレス反応につながります。しかし、そこには仕事以外の要因と個人的要因が影響しま...

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世代別の仕事によるうつ病の要因

 仕事によるうつ病の要因は、役割も責任も違いますので、世代によって変わってきます。それぞれの世代ごとにうつ病の要因になりえることを紹介します。新入社員、若年労働者学生生活から一転して、責任ある仕事を遂行することにストレスを感じる。人間関係に伴う葛藤が生じやすい。人間的に未成熟で、自己愛が強く、他罰的...

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うつ病のサインは仕事ぶりの変化にみられる

 うつ病のサインは仕事ぶりの変化にみられます。どのようなものがあるか紹介します。仕事の能率が低下する。仕事のミスやし忘れが増える。仕事をこなせなくなってくる。遅刻や早退、欠勤が多くなる。しばしば、仕事を休みたくなったり、仕事を辞めたくなる。挨拶を避けるようになる。つきあいを避けるようになる。態度が落...

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職業性ストレス簡易調査票によるストレスチェック

 労働安全衛生法改正に伴い、ストレスチェックが義務化されました。 こちらは職場などで簡便に実施できる「職業性ストレス簡易調査票」のツールです。ぜひチェックしてみてください。性別を選んでください男女A.あなたの仕事についてうかがいます。最もあてはまるものに選んでください。1.非常にたくさんの仕事をしな...

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知っておきたい過重労働対策の経過

 過重労働や過労死は法整備や職場環境改善などにより対策が進められてきました。その経緯を紹介します。これを知っておくと、職場のさまざまなルールに対して理解を深めることができます。1987年まで1980年代までは過労死などの予防対策は取り上げられることはなかった。労災補償の問題のみ。1987年に労災認定...

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知っておきたい時間外労働の限界

 労働基準法では「週40時間を超えて労働させてはならない」という取り決めがあります。労働組合または労働者の代表と協定(サブロク協定)を結ぶことによって時間外労働が可能となります。しかし、その時間にも厚生労働大臣が定める限度があります。時間外労働の限度1週間→15時間2週間→27時間4週間→43時間1...

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